映画から見るメッセージ性

実際の事件がモデルだからこそ

ジョーズという映画について話をしていくと、サメの恐怖を物語るある事件について話をしていかなくてはなりません。そもそもジョーズという映画は20世紀初頭において実際にあった『ニュージャージーサメ襲撃事件』がモデルだからだ。この事件が起きるまで、専門家たちからはサメが人間を襲うなんてありえないとまで言われていたほど、アメリカはもちろん世界的に影響を及ぼした物となっています。今でもどうしてサメが人間を積極的に襲ったのかについては解明されていないが、何かしらの理由があったのでしょう。

この事件がきっかけで原作である小説が作成され、それを原作とするスピルバーグ監督の映画へと繋がっていった。原点は同じでも歩んできた道のりがあまりに違っているのが分かります。詳しい話については省略しますが、この事件をきっかけにしてサメも人間を襲う可能性を持つ獰猛な生物であるとみなされるようになり、人間も彼らとはなるべく接触しないようにと警告する風潮になっていった。やがて自分たちに被害が及ばないようにと警戒するようになっていくものの、中にはその危機感から薄くて自分には関係がないといった風にみなしてしまう人がどうしてもいた。

人類史にて語られる歴史においてサメが人を襲った、という事実が初めて明かされた歴史的事件、それこそがジョーズという超大ヒットした作品の原作となっているのです。さすがに劇中で繰り広げられている内容そのままが語られているわけではないが、サメを挑発したりといった事はしないようにと注意喚起が広まっていったのです。

映画のお供に

こうした点からも

実際の事件では死亡者は4人、大人二人に子供二人という組み合わせで無残な死を迎えてしまいます。ジョーズの劇中では生きたまま体を噛み砕かれて、といった展開もいくつかありました。そしてそれは現実の事件でも起こっていたのです。事件が発生した海辺で休憩がてら泳いでいたホテルの従業員がサメに襲われ、ライフガードが慌てて助けあげると両足を食いちぎられて死亡するという、事件が起こった。

この瞬間は多くの人々が目撃することとなり、瞬く間に世間に知られてしまいます。不運なことといえば、偶然かどうかはいざ知らず、観光地である海岸で起こってしまったことでビーチとしての評判が下がってしまったことか。この出来事をきっかけにしてこの海岸には観光客がシーズンであるにもかかわらず訪れなくなり、現地の観光産業に多大ともいえる大打撃を与えてしまった。

‘サメは人を襲わない’、そう確固たるものがあったのかも知れませんが結果からしてその甲斐無くして犠牲者を出す形になってしまいます。そもそも襲わないとはいうが、もしもサメたちの生活に影響を及ぼすような被害をもたらしかねない事件でも起これば、例え温厚な動物であってもその牙は迷いなく人間ないし悪に向けられるものだ。

恐ろしさを描きたかったのかどうか

さてここから独自考察を考えていきたいのが、『ジョーズという作品を通じて動物愛護という観点を伝えたかったのかどうか』という点についてです。ドキュメンタリー映画という枠ではない、パニック映画となっているので趣旨こそ違うものの、サメが本来人間を襲うはずがないのに襲ったことで犠牲者が実際に出てしまったことは事実だ。理由はどうあれ、サメが人間を襲うなど今まで確認されてこなかった点を考えても、やはり人間に何かしらの咎があると考えられます。

それについて弁明するといった内容を描いているように見える、ことはないかもしれません。ただサメに襲われて、必死になって生きようとする人間ドラマが主題となっている。さらにはサメを無事に撃退してハッピーエンドとなっているあたり、どんな時でも諦めなければ最後はきっと報われる的な展開なのも気がかりだ。

事実として、歴史的な観点やこの映画によってサメに対しての恐怖が伝染していったといえます。

自然サイコーーーー!

世界的な大ヒット、そして

ジョーズの世界的大ヒット、これはそれまでに見られなかったパニック映画としての原点といえる。それもサメを圧倒的な敵として、モンスター並の扱いを受けることにもなった。事実として、現在までにサメに襲われる映画はアメリカでは定番となり、最近では砂の中を自在に泳げるサメだったり、果ては双頭のサメが登場するといったまさしく字の通りモンスターなサメが登場する作品もあるほどだ。だが、この作品をきっかけにスピルバーグ監督は制作を辞退し、次作からは別の監督がジョーズシリーズを映像化していくことになっていくのです。